学会 人体科学会第28回大会案内

人体科学会第28回大会発表ご案内(シンポジウム2日目、稲葉俊郎先生)

2日目のご案内はいよいよ最後のシンポジウムへ。お話いただくお一人目は循環器内科の医師で東京大学医学部付属病院の稲葉俊郎先生による「いのち中心主義の未来へ〜いのちの歴史から〜」。西洋医学の世界で最先端の研究・実践に携わりながら、東洋医学や代替医療、芸術と実に幅広い世界を渉猟し「医療の本質」とは何かを追求し続ける稲葉先生。その視点は広大かつ深淵です。競争原理ではなく共同原理で動いている「いのち」のあり方を俯瞰して見る時、私たちが今後進むべき未来の姿が見えてくる、それを「いのち中心主義の未来」と稲葉先生は呼びます。医療関連分野はもちろんのこと、古今東西の歴史・芸術にも大変造詣の深い稲葉先生の声に是非耳を傾けてみてください。

稲葉先生は、未来の医療の姿を模索すべく、民間療法・代替療法・芸術など幅広い分野での実践者が知恵を出し合う場として未来医療研究会を立ち上げ、たくさんの方々を繋いでこられました。「優れた芸術は医療である」との視点からご自身も謡を実践され、観世流シテ方能楽師・井上和幸先生のお弟子さんでもあります。連続ドラマ『あまちゃん』の音楽を担当された大友良英氏との名対談は『見えないものに、耳をすます〜音楽と医療の対話』として書籍化されています。稲葉先生の壮大な「いのち」観は今年の9月に出版された『ころころするからだ〜この世界で生きていくために考える「いのち」のコト』で知ることができます。(超オススメです😊

-学会, 人体科学会第28回大会案内