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みんなあなたの『応援団』

小林正学(こばやしまさのり)先生の保江邦夫との共著、『がん治療医ががんになって初めて知ったもう一つの医療』(海鳴社、2021年)に私の楽曲『応援団』が登場している、と知人が教えてくださいました。

がん専門医としてがん治療に力を尽くされてこられた小林先生ご自身ががんになられて、患者さんとの関わり方が大きく変られたそうです。患者さんが抱いていらっしゃる不安や恐怖が痛いほどわかるようになり、関係性も「患者さんと医者」という関係というより「がん仲間」という関係性になっていかれたこと、それだけに患者さんが亡くなられた時の喪失感は大変なもので、「何が仲間だ、こんなに苦しむなら前のほうがよかった・・・・・」とすら思うようになり、しばらく立ち直れない日が続いたそうです。そんな小林先生が支えにしてくださったのが、「応援団」だったとのこと。先生はこんなふうに書いておられます(pp. 23-24)。

"そんな私の気持ちを救ってくれたのが、中部大学教授の大門正幸先生の『応援団』という曲です。大門先生は数多くの子どもたちの取材をとおして、胎内記憶や中間生きおく(生 (p. 23)/(p. 24)まれる前のきおく)、過去生記憶(前世記憶)などについて研究されていて、これからは物質中心主義から魂中心主義の時代であると主張されている人文学博士です。

"『応援団』というのは、先に逝った人たちのことで、この曲の「あなたより先に逝った人たち、みんなあなたの応援団」という歌詞を聞いて、私は背筋に電気が走り、すっと肩の重荷がとれていきました。

"「そうだ、結果として救えなかったけど、そのときは私のベストを尽くしたことは変わりないし、皆が自分の応援団になってくれているのだ」と思えるようになったのです。医療者が患者さんと近い関係になると苦しむことも多くなりますが、その分、強力な応援団が増えていくと思うと気持ちが楽になることを初めて知りました。"

お空の応援団からいただいたこの曲がお力になれたこと、大変嬉しく思いますし、お空の応援団の方々も喜んでくださっていることと思います。

『応援団』の動画↓

 

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