「胎内記憶」に関する著書

「胎内記憶」に関する冊子『「子どもが親を選ぶ」ってホントなの?「胎内記憶」から学ぶ親子の絆』が出版されました。

内容は以下の通りです:

「おなかの中にいるときにママが読んでくれた本を覚えている。」」
そんなふうに、母親の胎内にいた時のことを語る子どもたちがいます。
それどころか
「お空でママを選んで生まれてきた。」
「ママを守るために生まれてきた。」
「人を助けるために生まれてきた。」
という具合に、受胎前のことや、生まれきた使命・目的を語る子どもたちもいます。

産科医の池川明先生のご活躍で、従来は「子どもの空想」として片付けられていたこのような発言に真剣に耳を傾ける大人が増えてきました。そのような広がりと同時に、他の産科医をはじめとする「専門家」の方々からは、「そんな子どもの空想話を真剣に取り上げるなんて、非科学的でけしからん」という批判の声も聞かれるようになりました。

そのような批判に対する一つの回答は、「事実であろうと、空想であろうと、そのような子どもの発言によって親の心の状態がよくなるのであれば(特にお産が軽くなるのであれば)、それを受け止め、活用していけばいい、というものです。

もちろん、それも一つの考え方ですが、「正しくないことを、親の都合のために信じさせようとしている」とかえって反発を覚える方も少なくないようです。

たしかに、子どもは、空想としか思えないような発言をすることがあります。空想と現実の区別がつかなかったり、外からの情報をはじめから知っていたかのように勘違いしてしまうことがあるのも事実です。

また、「脳が心(意識)を生み出している」と考える人たちにとっては、脳が未発達な胎内の記憶や、受胎前の肉体を持たない状態の記憶など「ありえない」もので、最初から考慮するに値しません。

しかし、「脳が心を生み出している」という前提自体が疑わしいものです(この点については拙著(大門(二〇一五)『なぜ人は生まれ、そして死ぬのか』宝島社)とそこで挙げられている文献をご参照ください)。さらに、子どもの発言自体を精査したり、過去生(いわゆる前世)記憶の研究と照らし合わせてみると、とても「空想」とは片付けられないものであることが分かります。

本書では、冒頭で紹介したような、「胎内記憶」の世界の全体像を描くと同時に、それが「単なる子どもの空想」として片付けるべきではない重要な現象であることを示します。この世界について知ることが、親子関係をよくするだけでなく、人として生きるための大きなヒントを提供してくれると信じています。 

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