講演やイベントで好評を博している冊子『死んだらどうなるんだろう? そうだ、死んだことのある人に訊いてみよう!』のKindle版が出版されました。
内容案内(「はじめに」より):死とはどんな体験なのでしょうか。苦悶を浮かべながら亡くなった人の死は苦しく、大往生で逝った人の死は心地よいものなのでしょうか。死んだ後はどうなのでしょう。世界を認識しているこの「私」は肉体の消滅と共に消えてしまうのでしょうか。それとも何らかの形で残り、今と同じように思考することができるのでしょうか。この誰しもが抱く「人間として重要な問題」に対する答えを得る最良の方法は「死んだ人に訊いてみる」ことです。蘇生技術が発達したおかげで、心停止、すなわち医学的な死の状態から生還した人が増え、死んでいた状態の時のことが語られるようになりました。もちろん、プラトンが『国家』で述べている戦士エルの物語のように、死亡した人が生き返ったという報告は大昔から見られますが、多くの人が同じような体験をし、それを報告するようになったのは最近のことです。しかも実際に死亡状態にあったことが医療記録で確認できるため、「死んだ時の体験の報告」としては信頼できるものがたくさんあります。だとすれば、その人たちの声に耳を傾け、死のプロセスや死後の状態について何が語られているのかを知り、そこから得られた知見を生かしていくことは大変意義のあることだと思います。本書では、四十年の精力的な研究が明らかにした臨死体験の姿のエッセンスと、そこから得られた知見に基づいて筆者が考案した簡単な「死への準備エクセサイズ」を紹介します。本書が死への理解を深める一助となれば大変嬉しく思います。