「生まれ変わり」という医療資源

 

経済産業研究所上席研究員の藤和彦さんが「生まれ変わり」という概念を「医療資源」としてとらえた素晴らしいご論考を発表されました。タイトルは「多死社会における産業振興のあり方に関する一思案」。藤さんは、官僚というお立場から多数の著書を出されてこられましたが、最近では産業振興の観点から柴田久美子さんの「看取り士」に注目され、話題の『母性資本主義のすすめ』を出版されたばかりです。今回のご論考の趣旨は以下の通り。いよいよ「生まれ変わり」が政策提言に登場する時代となりました😊

「本稿では、死生観の中でも日本人が潜在的に有しているとされる『生まれ変わり』という観念に着目し、 科学的な方法で『過去生の記憶を有する子ども達』のことを世界全体で調査・分析しているヴァージニア大 学の取り組みを紹介するとともに、『生まれ変わり』の観念が人々(特に高齢者)の幸福感に寄与することを 確認した。 また、日本の思想家の中で唯一『生まれ変わり』の観念を自らの思想の土台に据えた平田篤胤の現代的意 義について触れながら、『生まれ変わり』の観念が日本社会の変革のために有効であると主張した。 さらに、多死社会の到来が資本主義において『母性』という特性が重要視されるとの仮説を展開した。 以上の考察を踏まえ、必要となる政策を最後に提示した。」

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