鎮魂歌

けだるい夏の夕暮れ時 団欒の中で鳴り響く電話
昔と変わらぬ友の声は確かに私にあなたの死を告げた
海原はあなたを飲み込んでまたもとの静寂の中に

星になった父を気づかう幼子達の無邪気な思い
告げる母の電話越しの声は確かに私にあなたの死を告げた
海原はあなたを飲み込んで またもとの静寂の中に

今の私にできることと言えば 私の中で生きるあなたの思い出
あなたの残した幼子達に書き留めておく、そんなことだけ
物心ついた、その時に父の姿を思い出すそのよすがに

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