卒園(こひつじ園の歌)
園庭の小屋のペンキ塗りで汚れたボロ靴
黒地に光る緑を見るたびあなた思い出す抱きかかえてまたがせていたガードレール
朝の光の中で白く輝いていた親子参観隠れるようにして覗き込む
マイペースなあなたの姿に妻と顔見合わせた遊んだこと してあげたこと けんかしたこと
あなたの口から聞くのがお風呂の楽しみ*今も目を閉じれば階段かけのぼるあなたの
鞄をしょった小さな背中名札に集金 いろいろな忘れ物をしたけれど
一番大きかったのは鞄を忘れたこと妻の出産二人で過ごした不安の時 それでも
楽しみながら作ったあなたのお昼ご飯あなたと手をつなぎ歩き通した夏の日の朝
同じ道車で通るたびあの日思い出す遊んだこと してあげたこと けんかしたこと
あなたの口から聞くのを楽しみに家路につくくりかえし*
あなた抱きかかえ歩く同じ道がすこしずつ
遠く感じられはじめてあなたの成長を知るお別れ会を心待ちにするあなた見るたび
心のどこかでさみしさを感じていた だけど訪れる卒園生達の姿目にして
少しだけさみしさが和らいだまたこんな風にあなたがこの場所を
訪れることもできるのだからくりかえし*
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