Remember Pearl Harbor

さんざめく子供達の声が響き渡る街
そっと触れればそれだけで崩れてしまいそうな壁に囲まれたボストンの安アパート
夢追い求めドイツからやって来た学生と二人でくらしていた
ヒゲも凍るような師走のある日テレビに写し出された祖国の旗 燃えさかる祖国の旗

*憎しみが憎しみを生み出す 頭はそう叫んでいるけれど
炎にかき消される祖国の旗を見た時
深く残る傷跡を感じて 犯した罪の重さを感じて 痛みに軋む俺の胸の奥に
沸き上がる憎しみに気づいて震えた

過ぎ去った遠い昔の出来事として忘れようとする人がいる
明日への道しるべとして語り続け 語り伝えようとする人がいる
過去の憎しみを忘れぬように 絶やさぬように 語り続ける人がいる
過去の憎しみを忘れぬように 絶やさぬように 日の丸を燃やし続ける人がいる
日の丸を燃やし続ける人がいる

**憎しみには愛で応えろなんてどこかで聞いたような言葉が頭をよぎるけれど
炎にかき消される祖国の旗を見た時
深く残る傷跡を感じて 犯した罪の重さを感じて 痛みに軋む俺の胸の奥に
沸き上がる憎しみに気づいて震えた

風が吹けばただそれだけで崩れてしまいそうなMIT言語学科の建物の中
授業を終えたばかりのチョムスキー教授が冗談まじりにこう言った
明日は日本人には出歩くには危険すぎる日かも知れない
明日は日本人には出歩くには危険すぎる日かも知れない

*くりかえし

街中が憎しみでおおわれた師走の空の下 安アパートの部屋の中
俺はルームメートと冗談まじりに祝杯をあげた
互いの祖国が手を取り合った記念すべきこの日を祝してグラスをかたむけた
おどけて笑う俺の胸にはけれど 一粒の真実が確かにあった
一粒の真実が確かにあった

**くりかえし

Remember Pearl Harbor 憎しみ合ったこの日を
Remember Pearl Harbor 忘れることなどできない
ボストンのPearl Harbor Day

 

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