キャンパス

束縛について

人間とは勝手なものだ。何かに束縛されていると自由が恋しい。ところがいざ自由を手にすると自分を縛るものが欲しくなる。束縛に悩む高校生は多い。親からの束縛、学校からの束縛、これらの束縛に反発し、ひたすら自由を求める。

これらの束縛の多くは大学入学と共に霧散する。あれほど求めていたはずの自由を手にした時、多くの人は強烈な孤独を感じる。高校時代には毎日ホームルームがある。朝は必ずクラスの仲間と顔を合わせ、先生は(それなりに)やさしい言葉をかけてくれる。確実な自分の居場所がある。

このようなシステムは大学にはない。そもそもクラスという概念すらかなり希薄である。時間割は各自で異なり、出講の時間も場所もバラバラである。ホームルームのような固定した居場所もない。先生も高校時代のようには声をかけてくれない。そういうこともあって、大学に対して「冷たい」という印象を抱く学生は少なくない。

しかし、大学は貴方が思っている以上に貴方のことを心にかけている。貴方にとって、大学時代がこの上なく有意義な4年間であることを祈っている。そのことを忘れないで欲しい。

「親思う心にまさる親心」である。貴方の親は貴方が思う30倍は貴方のことを愛している。その愛は必ずしも貴方にとってありがたい形で具現されているとは限らないが、とにかく貴方の親は胸一杯の愛で貴方のことを見守っている。辛い時、虚無感に襲われた時、自暴自棄になった時、貴方の親の気持ちに思いをはせて欲しい。

 

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